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この道は母へと続く

 ロシアって不思議な国。厳しい寒さと、色のない風景の中に天使のように美しい人たちが住んでいるが、その生活は貧しくすさんでて過酷。夢のような風景の中の残酷だけど力強いおとぎ話、みたいな映画。

 孤児が実の母を捜す物語、ということは知っていたけどどこかに引き取られて大きくなってから母を捜す話だと思っていたらさにあらず!イタリアに養子に出されそうになった男の子が、やっぱり本当のママに会いたい!と幼いなりに自分の全存在を賭けて母親探しに挑むのである。

 母親探しの前に印象的なのが、孤児院の生活である。院長はアル中、施設をウラで支配しているのは施設の隣に住み着く年長の子たち。ほとんどマフィアの世界。幼い子でも渡世の掟を知らないと生きていけない。寒々しいロシアの風景のように、この子たちの人生もこの先寒々しいのだろうな…と重苦しい気分になる。でも子供たちは天使のように美しい。

 そんな中自分の生育暦を知りたい一心で字を覚え、旅に出る主人公…。映画の主役になるくらいだから(笑)意志が強く向上心があり、途中困難に遭ってもうまく機転で切り抜けていく。人格って生まれた瞬間にほとんど決まっているのではないかと思うほど、彼の行動は的確でオトナなのである。

 最後には追っ手の大人の気持ちさえも動かし、母親に会いに行く主人公。母に会う前に身なりを整えるところが、小さいながらも紳士という感じでカッコよかった。

 実際の母は彼が思うような神格化された人ではないと思うし、子供を捨てるような母と暮らしても実際はそんなに幸せではないのでは…というのは大きなお世話だろうね、この映画では。

 寒い冬の夜、心に残る映画でした。

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