この日のために、生きていた
3月11日の朝いつものように「よっしゃ、行くでぇ」と心の中で気合を入れながら家のドアを閉め職場に向かった。その後あんなことになるなんて、誰が予想しただろう。
地震の多い地域で育っているので慣れていると思ってたけどやはり今回の地震は想像を絶していた。
勤務先は、海辺に建つ安普請のビルの最上階。脱出手段は、ビルの外に申し訳程度に付いている非常階段のみ。机の下で揺れをしのぎながら「下の階がつぶれたら出られないんだ」と思い、恐怖におののいていた。
結局その日は仕事にならず定時前に帰っていいことになった。さて、ここからが私の本領発揮(^_^)
電車がないから歩いて帰らなければならない事態になっても全然オッケー。なぜなら普段からよく歩いているから(爆)普段から通勤でも、歩きやすいカジュアルな服装。手袋や帽子など防寒対策もしっかり。靴はいつもウォーキングシューズかスニーカーだし、通勤用のバッグはリュックにもなるツーウェイ。いつもは、会社帰りの街歩きに備えて地図も持ってるし。携帯ラジオも愛用してるし。(ついでながら携帯もラジオ付きの機種)会社で食べてたおやつの残りとペットボトルのお茶を持ってさあ出発。
渋谷まで出ればなんとか帰れるあてはあったから渋谷をめざす。同じように歩いている人がたくさんいるからさみしくないし迷わないし、途中の交番で道も聞けるし、お店も思ったより開いていて何でも買えるしいつでも休めるし。駅でトイレも借りられたし。
港区から渋谷まで通しで歩いたのは初めてだったけど、そういえばかなり前に目黒から恵比寿とか、恵比寿から渋谷など細切れで歩いたことがあった。なので渋谷までも気楽に歩いていくことができた。
渋谷で夕ご飯を食べてから246沿いを歩く。その昔会社帰りに考え事しながら歩くのが好きだった。いつもは駒沢大学駅を過ぎたあたりから人通りが減ってわびしい感じになるのだが、この日は人がいっぱい歩いていてなんかお祭りみたい♪と言ってもみんな粛々と歩いているのだけど。聖者の行進のような昂揚感があった。
いつもの2.5倍くらいの距離を一度に歩いたからさすがに疲れたけどやっぱり日頃の経験がものを言うなあ。ま、仕事とか恋愛とか婚活そっちのけでこういうことを熱心にやってるのってやっぱ変だけど(苦笑)
地震以降のサバイバルな日々を過ごしながら思うこと、それは「今までの私の生活は、この日のためにあった」っていうこと。エネルギー消費がなるべく少ない生活をする、物を持ちすぎない、便利すぎる生活をしない。これを守っていれば何も恐れることはないと思う。
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