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僕の妻はエイリアン

 「「高機能自閉症」との不思議な結婚生活」の副題に惹かれ手にした本。実は以前、障害まではいかないが高機能自閉症の傾向がかなりある男性と仕事(イベントの幹事)をしたのだが、話が最初から最後までかみ合わず大変苦労した経験がある。こちらに命令はしてくるが人の話は全く聞かない人だった。「人の話を聞かない」というより「人が言っていることがわからない」人だったと気づいたのは随分後になってからである。その頃は「高機能自閉症」とか「アスペルガー」なんて言葉は知らなかったけど後年この言葉を知ってからあの時の彼の意味不明な言動にすべて合点がいき、以降興味を持って調べている分野の一つなのである。そして、各種掲示板などを見て驚いたのは、世間でアスペ傾向の人は結構多いこと。アスペ傾向の人でも結構彼氏彼女がいたり、結婚してたりすること。アスペの生命力恐るべしである。

 で、この本を読み始めたのだが、しばらく読み進めて発見したのは、私自身に同様の傾向がかなりあること…もちろん、私は健常者の範囲であろう。でも私がずっと感じて来た「生きづらさ」「世の中とかみ合ってない感」をさらに拡張したようなエピソードが書かれていて、妙に納得した。障害者は障害者で大変だけど、いけてない健常者もなかなか大変なのよ。

 だが、ひねくれ者の私は途中であと書きを読んでしまい、この作品が高機能自閉症の妻が夫になりすまして(笑)書いた作品と知り、一挙に興ざめ…それでも、いちおう最後まで読んでみた。妻が書いたんだと思って読んでいくと、逆に妻の研究心、自己分析、適確な言葉の選び方などに感心した。逆に、当事者ではない夫氏はここまで観察・分析して書けないと思う。

 それにしても、高機能自閉症を抱えて生きていくのは本当に大変である。夫氏はどうして妻を選び、見捨てなかったのか。夫氏の立場からの本音が聞きたいが、夫氏はたぶん細かい自己分析をするタイプではないのだろうと推測。また、なぜ妻は夫と結婚しようと思ったのだろうか。対人不適応を自認するので結婚を選ばなかった私には「なんか、ずるくないか…」とも思えてしまうのだが。でも、この結婚のおかげで自分の障害に気づくことができ、障害をテーマに作家デビューもできたのだから、何か天の巡り合わせでもあるのかもしれない。

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