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かぼちゃの馬車よ、さようなら

 もうそろそろ管理会社に部屋の鍵を返さなければいけないので、今日最後のお別れに行ってきた。引越し後も片付け・ごみ捨てのため何度も出入りしているがそのたびに片付け忘れているものがあって、いかにこの部屋の風景が自分にとって無意識の域にまでなっているかを実感させられた。きりがないのでもう行かないぞと思っていたけど、日中部屋に行けるのはたぶん今日が最後だからやっぱり行ってみることに。

 職場の同僚に「壁に、『ありがとう』とか書いてきたらどうですか」と言われていたけど解体する時見られたら恥ずかしいからなあ。でも何か、お別れの儀式みたいなものはしたいなと思っていた。

 最後の住人もこの連休で引越したようだ。改めて見ると、何気ないシンプルさがやっぱいいなあ。部屋の中に入ってみる。もう、他人の部屋の風情。

 そのとき、思わず口をついて言葉が出た。
「今までありがとう。本当に感謝している。この部屋のおかげで、いい思い出たくさんできたよ。本当にありがとう」今までの思いが溢れそうになるのをを抑えながら部屋を出た。言霊を置いてこられてよかった。

 入居したときは夢のようだったけど、今はすっかり魔法が解けたシンデレラのかぼちゃの馬車のような部屋だった。でもこの部屋で過ごした日々は私にとってかけがえがない。

 これで本当にお別れだけど、お互い次の世界へ向かっていく。前を向いて。

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