万引き家族

 W杯でお祭り気分だけど、映画も見なきゃと行ってきた作品。是枝監督作品を20年前から見て来ている私には、カンヌの受賞のみでもてはやされているのがちょっと気になるけど、まあとにかく見なくちゃね!

 キャストは、リリー・フランキーに樹木希林と、安定の是枝ファミリー。そして相変わらず、キャラの立った子役を見つけてくるのがうまい。

 万引き家族と銘打っているが、家族のうち大人は非正規雇用ながらちゃんと働いてるし、万引きしなくても暮らせそうに見えるけどな~(ま、途中で休業したり解雇されたりするけど)しいて言えばビールを良く飲んでいるのがいけないのか。

 下流で貧乏だけど家族の絆は強いんだよ…という作品なんだと思って見ていたら、話は一筋縄ではいかないのだ。この家族の成り立ちにびっくり。よくこういう構成考えたなーと感心しきり。

 前作の「三度目の殺人」は最後寝てしまってトリックがわからなくて、レビューも書けなかったのだが今回は仕事疲れにも関わらず最後まで作品に集中できた。やはりこちらの作品の方がコンパクトに、的確に作られているということなのだろう。

 最後に、「ヨーロッパの大女優が驚いた安藤サクラの演技」って何だろうと思っていたのだが…ひょっとしてゲップのことだろうか。いずれにしても安藤さんの現実感もすごい。

 この作品をきっかけに、是枝作品をもっと世間に広く見てもらえるといいな。

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用心棒

 「昔の名作を見てお勉強」シリーズ、今回は「用心棒」むかーし昔に実家のBS放送で見た記憶があって、感想は「七人の侍よりこっちのが好き!」でも話は断片しか覚えてなくて…

 まず、舞台は空っ風がやたら吹き、絹織物が地場産業というから群馬の辺かな…と思いながら見ていたが、ロケではなくセットとのこと。昔の宿場町の雰囲気がよく再現されている。

 あまりに有名な作品だからストーリーとかは省くけど、今回見てみて設定や登場人物は日本だけど、なんだかものすごく西部劇っぽく感じた。「シェーン」を見た後だから余計そう感じたのかも。

 敵役の仲代達也は、首にスカーフ巻いてたりピストル持ってたりかなりマンガ的で面白い。現実には絶対こんな人いないよね(笑)ま、それだけでなく兄貴役の加東大介も眉毛繋がってるしコントみたいだけど(笑)

 そして抗争してる二つの家に雇われてるチンピラは、両家が手打ちとなると即解雇される。そうか非正規雇用なのか~と妙なところで感心し共感した(笑)

 今回改めてちゃんと見て、前回私は何もわかっていなかったとわかった(笑)ものすごく贅沢な娯楽作品。いやー昔の日本映画の質の高さに改めて感心。

 

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ゲティ家の身代金

 内容に興味があった作品、やっと見ることができた。作品のラストとかは脚色だけど、誘拐事件自体は史実なのでどんな話なのかなと思って。

 孫が誘拐されても身代金は払わないと言い切る祖父にびっくり。孫の命より金。このくらいでないと巨万の富は築けないのだ。そして最終的に身代金を値切り、節税にも役立てる(笑)

 70年代のイタリアの風景とか、OLファッションとか、ゲティ家の屋敷の豪華な内装など、ビジュアル的にも楽しめたけど、何より現実に起きた事件の顛末のすごさ。これが実話なんてまさに「事実は小説より奇なり」そして、映画の骨子になっていたのは「母は強し」ミシェル・ウィリアムズはイモっぽくて嫌いだったけど、この作品の役どころは彼女のキャラに合っていていいと思った。そして「最後に母は勝つ」(笑)。

 作品を見ながら紀州のドン・ファン事件も連想していた。そして思ったのは「お金持ちって本当に幸せなのかな」ってこと。貧乏凡人で良かったと自分に言い聞かせよう(笑)

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タクシー運転手

 久々に見に行った韓国映画。テーマが重そうで苦手なのだが光州事件って名前だけしか知らないし、どんなのか勉強するつもりで見てみた。主役は安定のソン・ガンホ。

 韓流ドラマではサイボーグのような美男美女しか出てこないが、この作品の登場人物の顔・ファッションは「ザ・韓国」(笑)昔なつかしいというか、私が思う韓国人のイメージはこんな感じだ。今でもこういう顔の人いるんだと感慨深かった(笑)

 光州事件を取材するドイツ人記者を乗せて光州とソウルを往復したタクシー運転手の物語。途中からアクション映画かと思ってしまうけど実話ベースというところがすごいなあ。かなり脚色が入っているのでどの程度まで事実なのか知りたいな。もちろん地方都市光州で軍部による弾圧が起きたのに新聞で学生の暴動と報道されたりとかは事実。私も生きていた、さして遠くない時期にそんな事が行われていたというのにぞっとする。

 フィルムをお菓子の缶に入れて偽装しても、X線検査でバレるんじゃないのかと思ったがとにかくドイツ人記者は取材したフィルムの持ち出しに成功、世界的に報道される。

 記者は運転手と再会を願ったが叶わず亡くなったのだが、調べてみるとその後息子と言う人が名乗り出たという。父と記者が一緒に写っている写真があったからとのことだけど、あの状況でフィルムを現像して写真を渡す時間ないはずだよね。この方が本当にそのタクシー運転手だったかはわからないけど、無名の人の行動が歴史に大きく関わっているというのが感慨深い。人生って深い。

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さよなら、渋谷シネパレス

 今日は、明日閉館する渋谷シネパレスにお別れしに行って来た。実は最後は混みそうだからと今月に一度行っているのだが、館内がきれいだしドリンクの売り方がおしゃれ、フードもおいしそうだったし何より価格がバカ高くなく適正で好ましいのが印象に残り、もう1回行きたかったのだ(ポイントがそこかいっ)500円のサヨナラ上映も見たいし。というわけで朝イチの回めざして早めに出掛ける。

 行ってみたら余裕で席がとれて拍子抜け。そしてお目当てのフード&ドリンク。でもドリンクは売り切り状態で、もうシードルはおいていなくて残念!そして、食べながらだと映画に集中できないし途中でトイレに行きたくなると困るしということで、ロビーでホットドッグとコーヒーをいただく。ホットドッグうまい!

 今日は下の階のスクリーン2だった。スクリーン1はアーチ形の高い天井が印象的で2階席もあるのだが、こちらの劇場は見覚えがなかった。天井低くてこじんまりしてて落ち着く。こちらも体験できてラッキー。

 作品は「Wの悲劇」80年代めっちゃ宣伝してたしテーマ曲もよく流れていたけど作品をちゃんと見るのは初めて。出演者の80年代ファッションが懐かしい。薬師丸ひろ子、意外と地黒(笑)出演者が豪華。そしてなんと言っても蜷川幸雄が演技してるのがウケるよね(笑)当時の東京の風景も懐かしい。今見ると稚拙なところはあるけど、この時代を生きていた者として、80年代の空気感を素直に楽しんだ。

 この作品でのってしまい、以降の作品も見たかったけど次の予定もあるので映画館を去る。設備もきれいだしもったいないと思っていたが、違う映画館として存続するそうなのでひと安心。スタッフの多くが研修中のプレートを付けていて、「明日閉館なのに?」と思ったが新しい映画館で働くのかな。

 70年間ありがとうございました。次の映画館にも期待。

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さよなら、横浜ニューテアトル

 今日は、もうすぐ閉館する横浜ニューテアトルへお別れに行ってきたのだが、貧乏臭い展開に…日頃、サービスデーしか利用しない私、せめてもの節約に近場の金券屋で前売り券を買っていけばいいやと、金券屋の場所だけ調べて出かけた。

 しかし、甘かった…最初に入った金券屋では平日券しかなかった。それで、腹ごしらえしてからその他の金券屋に次々行ってみたが、売り切れとか映画の券自体の扱いがなかったり。何より、都内ではいくらでも売ってる作品自体の前売り券の扱いがないのだ。思いついて近場の老舗書店に駆け込むけど、本当の「前売り」しかなかった。コンビニの発券機でもしかり。東京以外の映画チケット事情がわかって勉強になった。

 結局一般料金1800円を払って鑑賞。映画館の前は何度も通っていたけど館内の風景に記憶がなく、たぶん見に来たことはなかったのだと思う。閉館間際だけどサービスデーでもないせいかすごく空いていて、おかげでゆったり鑑賞することができた。高い料金を払うということはこういうことかと思った。

 作品も、事前知識が全くなくたぶん自分から選択して見にいくことはないタイプの作品、こういうのも映画の楽しみ方の一つだよね。あとは、古めかしい館内。待合が全くないのにびっくり。トイレも男女共用だったし(びびって使わなかった)。でも横浜の文化を作ってきた場所。

 本当はサヨナラ上映は「横浜メリー」でしめてほしかったけどね。最初で最後だったけどありがとうございました。

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アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル

 この事件をリアルタイムで見た世代だけど、真相がよくわかっていなかったので知りたいと思って見に行った。当時覚えているのは解説者がトーニャを西海岸代表、ナンシー・ケリガンを東海岸代表みたいな言い方していて、二人の衣装やら振る舞いやらをそれぞれ「西海岸らしい」「東海岸らしい」と説明していたこと。

 それにしても、トーニャの育ちが壮絶で気の毒になる。何しろお母さんが強烈すぎ(演じた女優さんもすごすぎ)。自分の恨みを子供で晴らそうとする典型的な毒親。その母親から逃れようと結婚した相手もダメ男という、転落まっしぐらのパターン。そしてダメ夫はなぜか、さらにダメ男の友人の言いなりだったりする。この関係はナゾ。

 そして何より、あの事件の首謀者がダメ夫のダメ友人だったとは。きっかけがくだらないわりにすごい事件に発展してしまい、本当に歴史を変えたねこの男は。コーエン兄弟の映画かと思ったがこれは実話なのだ。

 人生をかけてやってきたスケートのキャリアを汚されてトーニャもナンシーも気の毒だ。ラストにトーニャや母や元夫のその後は語られるが、自称テロ対策の専門家という、元夫の友人は出てこない。この人のその後が一番気になった。悪い意味で出会いの不思議さを考えさせられる作品。

 

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オール・ザット・ジャズ

 この作品もタイトルだけ知っていて見たことがなかった。高校生くらいの頃結構派手に宣伝されていて、オーディションと思われるダンサーの群舞のポスターだけずっと印象に残っていたのだが、やっと見ることができた。

 ポスターのイメージから「コーラスライン」みたいなダンスに賭ける若者の青春群像劇と思っていたら大違い!演出家個人の話だった。しかしこの主人公がセクハラ・えこひいきありまくりでMeToo運動まっさかりの今見ると結構キツい…スターになりたくて演出家に言い寄ってくる女優も出てくるし。でもMeTooのワインスタイン氏ではないが、こういう人ほど結構才能があって、いい作品作ったりするという現実。

 不摂生がたたって死にゆく演出家の死に際の白日夢をミュージカル仕立てにするという着想が面白かった。劇中で出てくるダンスのリハーサルシーンは「キャバレー」など自分の作品を連想させる衣装だったりして、細部も凝っている(笑)

 タイトルの「オール・ザット・ジャズ」は彼の作品「シカゴ」の劇中歌だよね。「シカゴ」の映画を見てこの歌を聞いたとき、この作品を思い出したのだが、こちらの作品の方が歌のタイトルを使っていたわけか。

 今当たり前のようにあるダンス映画の原点といえる作品。それほど好きな作品ではなかったけど、70年代終わり頃の空気感を現している作品として勉強になった。

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サバービコン 仮面を被った街

 ジョージ・クルーニー(別にファンではない)が監督で、何やらコメディタッチの映画なのかな?と思って見に行った。新興住宅街に黒人一家が引越してくるのと、主人公宅にいきなり強盗が入る話で始まり、不穏な感じのまま話はどんどん変な方向に進む。コミカル味が少しもないんですけど…黒人一家への排斥の話は笑えないレベルだし、主人公一家への強盗にはウラがあって…最後は、笑えないながらも結構しっちゃかめっちゃか、違和感が残ったまま終わる。

 エンディング・ロールにコーエン兄弟(脚本で参加)の名前を見つけて疑問が氷解!そうそう、「ファーゴ」に似てるのよ~主人公がさえない男で、妻を殺させて保険金をだましとろうとするけど殺人が殺人を呼び…みたいな展開が。最初からコーエン兄弟の作品と思って見ていたら、それなりに楽しめたかと思う。

 それにしても、黒人一家への嫌がらせのエピソードは実際どうだったのかわからないけど結構ひどいし、本編ともあまり絡めてないしなんでこの話が入っているのか謎。こじゃれた小市民への批判・皮肉なのだろうけど、ちょっと失敗している感じが。

 宣伝にあるような「ちょっと変わった人たちが出てくるコメディ」じゃなくてかなりブラックなので見に行く方は注意してくださいねー。そういえば、2月のカナダ旅行の機内放送で見た「ファーゴ」はコメディに分類されていたのを思い出した。私はアメリカ人のセンスがわからない(苦笑)

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太陽がいっぱい

 過去何回か見てるけど、名作は何度見てもいいのでまた見に行った。初見のときは、映画館なのにラストで「あっ」と声を上げそうになってあわてて声を飲みこんだ覚えがある。私にはそれほど衝撃的なラストだった。そして「よく考えたな~」と一人でめちゃめちゃ感心していた(笑)

 今更ながら感想を書くと、やっぱりアラン・ドロンが美しすぎる。アメリカ人の役だけどどう見てもアメリカ人には見えないのが難点だけど。こんなに品が良くてフランス語もうまいアメリカ人はいないよね。アメリカ人同士でもフランス語で話してるし(笑)でもこの作品はやっぱり彼でないと。美しいけど野心ギラギラ、そして狡猾な感じが最高。

 それから舞台になっているイタリアの景色が夢のよう。街並やインテリア、出演者のファッションも素敵。今更ながらヨーロッパへの憧れが募る。今行ってあの風景が見られるかわからないけど生きているうちに一度はイタリアへ行きたいものだ。

 もちろん音楽もいいし、これぞ「ザ・映画」という作品。この頃のヨーロッパへ時間旅行したいなあ。

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