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2017/11/23

グロリア

 この作品も、私の今年のテーマ「旧作との出会い」に分類される作品。設定とかストーリーはなんとなく知ってるけど実際の作品を見るのは初めて。この作品ができた頃女性ボーカルの洋楽で「グロリア」という曲があって、映画関連の曲だと思っていた。

 まず、80年当時のニューヨークの風景がいいね。昔のヤンキーススタジアム、私行ったことあるし♪と思っていたが舞台のアパート(窓からスタジアムが見える)はブロンクスだというから、あれはシェースタジアムなのか…遠景にワールド・トレード・センターのツインタワーが映ってたりとかも時代を感じる。

 オープニングで出てくる女性、ずい分若いよな、ジーナ・ローランズ(グロリア役の人)ってこんなだっけ?と思っていると、彼女ではなくて友人としてジーナ登場。ううーん、貫禄ある!子育て経験なしでマフィアの元情婦のおばちゃんが行きがかりで子供を預かり、子供を守るため逃避行する。知らないおばさんといきなり逃げるはめになった子供が素直になつくはずもなく、二人はくっついたり別れたりを繰り返しつつ(笑)とにかく逃げまくる。

 それで最後どうなるのかなと見ていたら、そうか、そう来るのか…とにかく、グロリアの危機対応能力に感服する。本当の意味で頭のいい女性。そして男より男前だし。

 この作品、夫が監督で妻が主役という家庭内作品というのも素晴らしい。以前、監督の他の作品を見てあまりピンと来なかったのだが、この作品はわかりやすくて面白くて作家性もあって、監督のすごさがよくわかった。さすが「レオン」の原型になっただけのことはある。

 そして余談だけど、曲の「グロリア」は全然出てこなかったが、後で調べたら映画とは全く関係ない曲らしい。てっきり映画からインスパイアされたと思っていたのだけど。あの頃の謎が解けたという意味でも、いいお勉強になった作品でした。

2017/11/22

ブレードランナー 2049

 90年代にめっちゃはまった「ブレードランナー」の続編、賛否両論みたいだけど一応見ておくかと。オリジナルもすごかったということしか覚えてないのでオリジナルを見直してから行きたかったけど、DVD借りないヒトなので結局ぶっつけ本番。

 疲れから不覚にも出だしで寝てしまい、その後のストーリーがよくわからなかったのだが(笑)、ある種のレプリカントを駆除する役目の警察官(彼はレプリカント?)が、自分のルーツ探しをする物語。とにかく映画全体に漂う陰鬱な雰囲気と終末感に打ちのめされる。音響もこれに拍車をかける。それにしても2049年はさすが異常気象が日常というか、常に雨か雪が降ってて海は荒れてるし、大気汚染や放射能もすごいらしく人が生きられる環境ではなさそう。あと、誰が人間で誰がレプリカントか見分けられず話についていけないところもあった。

 時代が新しい分映像は断然豪華になってるけど、オリジナルの映像が好きだったからちょっと残念に感じる。タイトルからウォン・カーワイの「2046」を思い出したけど、近未来というのがなんだかダルく残念に思えてしまうところが似ていると思った(笑)

 私は2040年代まで生きる予定だが、自分が死ぬ頃の世界ってこんななのか。ちょっと暗い気持ちになった。

2017/11/19

日の名残り

 このたびノーベル賞を受賞したカズオ・イシグロ氏原作の映画。「わたしを離さないで」共々見てみたいと思っていたら上映されてたので見ることができた。

 映画は普通にいい作品だったけど(上からな言い方ですみません)、主人公のキャラクターを見ていたらなぜか先日読んだ「コンビニ人間」を思い出してしまった。「コンビニ人間」はコンビニに適応しすぎた女性の話だが、こちらはお屋敷人間というか、貴族のお屋敷の仕事に適応しすぎた男の話。適応したのが現代のコンビニだと半ばお笑いのような話になってしまうが、1930年代イギリスのお屋敷が舞台だと高級感・懐古感あふれた話となる。

 ドイツに宥和政策を唱えるご主人にも、盲目的に仕える。結果としてユダヤ難民の女中を追い出すことになったり、戦後にご主人が国賊呼ばわりされたりもするが、忠誠心が変わることなく淡々と働く。

 若き秘書(この時代に、いくらイギリスといえこんなはねっ返りの人いたのかなとは思う)に恋愛をほのめかされてもうまく応えることができない。泣いている彼女が心配で部屋に入ったのになぜか言ってしまった言葉が「台所に埃がたまっている」彼女を思う気持ちも、自分の仕事の言葉でしか表現できない。このトシになると、この不器用さは理解できるけど一般的にはダメだよね(苦笑)

 それから、イギリスの人って一般庶民でも結構政治信条を持っているのか。戦争後だからということもあるのかもしれないけどパブで政治談議になったり、今のぬるい日本人も見習いたいところ。それから宿の主人の「息子は死んだ。ダンケルクで」というひと言。直前に「ダンケルク」を見たばかりだからびっくりした。最近、見る作品同士に共時性を感じることが多い。

 素敵な作品だけど、基本的にはイギリスの風景や豪華なお屋敷やイギリス貴族の優雅な生活、そして豪華なキャストを楽しむ作品かなと思う。今見ると元気だった頃のクリストファー・リーブとか若いヒュー・グラントなどが懐かしい。

 そして原作者。戦後生まれで、イギリス生まれでもないイシグロ氏がよくここまでひと世代前のイギリス人の心情を表現できたなと思う。彼は時空を超えて旅をして、見てきたものを的確に表現できる才能に恵まれたということなのだろう。

2017/11/18

ダンケルク

 興味はあったけど戦争映画は苦手なので見るのを躊躇していた作品。実際に見に行った人と話す機会があり、やはり作品をちゃんと見ようと思って。

 「ダンケルクの戦い」はヨーロッパの人には有名過ぎて当たり前の話らしく、状況説明とかが一切なくダンケルクからイギリス軍が撤退するさまを、淡々と描いている。その中で、下級兵士、自分の船で兵士の救助に行く民間人、空軍パイロットに焦点を当て彼らの行動を丹念に追っている。

 「淡々と」と書いたけど、爆撃の様子や魚雷が船に命中し沈没するさまはすごいリアルで怖くなる。自分だったら絶対生き残れないな…そんな中沈没船から2度、3度と脱出できる主人公の体力・精神力に驚嘆。自分なら、脱出できても体力がなくなり途中で力尽きてしまうと思うから。また、生き残るには運も必要だけど時に人を押しのけたり、策を弄することも必要だ。きれいごとだけでは生き残れない。

 結果、30万人くらいの人が帰還できたが何万人かが犠牲になった。映画には出てこないけど、作戦上救出されなかった部隊もあるという。そしてナチスはフランスに侵攻する。最終的に勝利するからいいけどそうでなかったらこの映画は作られなかったはずだ。

 そんなに長くない作品だけど最初から最後まで緊張しっぱなし、見終わった後終わった安堵感があった(苦笑)これはドラマだけど、イギリスに連れていかれたドイツのパイロットと、砂浜に不時着しドイツに捕らえられたイギリスのパイロットのその後が気になった。当時はこういう人たくさん居たんだろうな。

 とにかく思うのは戦争はこわい、イヤだということ。そして自分が戦争のない人生を送っていることが奇跡なんだということを改めて思い知らされた。

 

2017/11/15

ダイヤルMを廻せ!

 有名だからタイトルだけ知ってたけど見たことがなかった作品、お勉強と思って見に行った。

 アメリカの作品だけど、舞台はロンドンなのか。イギリスの人から見て英語のアクセントとか登場人物の立ち居振る舞いなど、イギリスっぽく見えるのかどうか気になるけど、アジア人の私が心配してもしょうがないか(苦笑)

 昔の作品なので、登場人物の服装が素敵、女優さんが綺麗(グレース・ケリーだった!)、凝ったトリックなど、本当に娯楽として楽しめる。2個しかない家の鍵のありかが文字通りキーとなるのだが、私は頭が悪いので話の展開にちょっとついていけないところがあった。あと、人を一人殺しただけで死刑判決が出たり、夫と妻の不倫相手が妻の服役中にも結構親しく行き来してたりとか(いちおうバレてないことになってるからいいのか?)、今見ると不自然なとこもあるけど、まっドラマだからいいのか(笑)

 定番の名作を見て、いいお勉強させていただきました。やっぱり映画はいいな。

2017/11/06

天国と地獄

 今年見ている映画の傾向として「動物映画」「黒人が主人公の映画」があるが、その他に「ずっと見たかった作品との出会い・再会」というのもある。この作品は、「ずっと見たかった作品」にあたる。10年くらい前に「ヨコハマメリー」を見たときに、舞台になった根岸家が出てくる作品として紹介されていた。それがどんなシーンか見たくて見たくて、でもレンタルではイヤで。やっと映画館で見ることができた。

 身代金誘拐事件の話だとか、概略はなんとなく知っているけどやっぱ実物を見なくちゃね!まず、懐かしの面々がそこここに出ていてそれだけで嬉しい。ただし、私がTVなどで見覚えのある顔より皆さん若いときなので、誰なのかに気づくのにだいぶ時間がかかる場合もあった。それでもわかると嬉しいよね。

 それから、舞台が神奈川というのも俄然親しみがわく。何しろ学生時代は横浜在住だったし、今でも実家に帰るときは東海道線ではないけど毎回酒匂川を越えてるし(笑)、劇中に出てくる地名はほとんど聞き覚えがあって地理も大体わかるからすげーリアリティを感じる。でも劇中の横浜は別世界。時代が違うとこんなにも違うのか。

 念願の根岸家は映画の最後の方で出てくるが、おお~これか、このカオス感最高!でも現場ロケではなく再現セットだそうだ。鏡に書かれたメニューにハングル表記もあっておお~と思う。そして、その後に出てくる黄金町のヤク中の人たちのたまり場。実際あったのかはわからないが、まるっきり阿片窟だよね。おそるべき魔都横浜。

 もちろんストーリーもすごいし、映画のすごさを堪能させてもらった。一度しっかり見たから今度はレンタルでもいいかな、細部を色々検証してみたい。

 

2017/11/04

オン・ザ・ミルキー・ロード

 数年前「アンダーグラウンド」の再ブームがあったクストリッツァ監督の最新作。ま、この監督の作品なら外れはないでしょうと見てみたが…

 この作品も戦争ファンタジーなのだが、ファンタジー色は弱く最初のうちは作品に入りづらい。理由のひとつに「出演者の年齢が高めでなんだかヘン」というのがある。前半は主要キャストの結婚をめぐるドタバタ劇なのだが、出てくる人がどう見ても50歳前後、自分自身が新婚で結婚するトシじゃないよねぇ。このストーリーなら、もっと若い人同士にしないと。ヒロインのモニカ・ベルッチも綺麗だけど、やっぱりマジ50代。花嫁には老けすぎに感じる。

 そして、戦闘・殺戮のシーンになると急に描写がリアルになる。これは監督自身の戦争経験によるものだろう。村が襲われるシーンがリアルすぎて、逆にこれもファンタジーとして楽しめない。

 そして、主人公(監督自身)とモニカ・ベルッチがひたすら逃げるのだが…ウェディング・ドレスを脱ぎ捨てるのはいいけど他に着るものどうするのだろう(笑)雄大な自然の中身ひとつで逃げるさまは、先日見たジャッキー・チェンの「スキップ・トレース」を思い出させた(比較しちゃいけないか)

 まあ映像は文句なく綺麗だし音楽はいいし、あひるや羊の群れなど動物がたくさん出てくるところとか、川の中を漂うウェディングドレスとか川の中で魚をとる網に引っ掛かるとか、「アンダーグラウンド」でも出てきた監督お得意のモチーフもそこここに出て来て、クストリッツァ作品のファンならまあまあ楽しめるかなとは思う。でもやっぱりキャストがなあ…このメンバーで撮るなら20年前に撮らないと。監督は、「アンダーグラウンド」の時から時間が止まってしまっているのかなとちょと残念。

2017/11/03

劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き コトラ家族と世界のいいコたち

 今年は「ボブという名の猫」や「ぼくのワンダフルライフ」など、動物が主役の映画に縁が多く、今年のテーマかなと思って見てみた作品。岩合さんの名前は知っているけど作品はカレンダーくらいしか見たことがないのでどんなかなと思って。

 津軽のりんご農園で暮らすコトラ一家を中心に、途中途中世界各地で撮影された猫が紹介される。どの猫もキャラが立ってて面白い。よく探してくるなと思う。岩合さんレベルになると、事前リサーチしてくれるスタッフが世界各地にいるのかもね。

 コトラ一家は農園で自由に暮らしてていいなあと思うけど、思ったよりどんどん繁殖するのね。ねずみ算式に増える猫(笑)そして世代交代も早い。最初主役だったはずのコトラは子供たちにねぐらを譲ってどこかへ移動してしまい、映画の最後には出てこない。猫のハードな猫生の一端を垣間見た気がする。

 津軽の農園の風景や音楽も美しくナレーションも癒し系で猫も本当にかわいいけど、環境ビデオみたいな作品。大画面で集中して見る作品ではない。私には珍しく映画館で見なくてもいいかもと思った。自宅の小さなテレビで、夜のんびりしながら見る方が似合うと思う。

2017/10/25

ドリーム

 作品の紹介を見てぜひ見たいと思っていた作品。1960年代のNASAに、スタッフとして活躍した黒人女性たちの話。「活躍」と書いているが活躍させてもらうまでの道のりが大変で…当時のアメリカで「黒人」の他に「女性」差別もこんなにあったのかとびっくり。国の機関のNASAでさえ、白人と有色人種はオフィスから食堂からトイレまで区別されていてそれが当たり前なんてね。そして白人の女性って黒人の女性に対しこういう態度をとってたのか。自分も有色人種だから思わず身が固くなる。

 そんな状況のなか能力を認められて自分のポジションを確立していく女性たち。やっぱり数字は裏切らないというか、数字の前に人種区別は意味がない、というのを徐々に証明していくさまが心地よい。でも飛行士と直接話したりとかはなかったのでは思う。飛行士の人がやたらノリがよくてフレンドリーなのがなんかドラマっぽいな(笑)

 登場人物は皆インテリ層なので、服装もきちんとしてて素敵だし、目でも楽しめる作品。キャサリンの再婚相手の人、笑顔が優しく感じいいな~と思っていたら、「ムーンライト」に出てた人だった。メアリー役の人も「ムーンライト」の出演者。そして、以前見た「遠い空の向こうに」を思い出しちょっと調べたら、ロケット・ボーズ達がロケットの実験をしていた頃、彼女たちはもうNASAで働いていたのだ。なんだか最近、見ている作品同士が繋がってきていて面白い。

 それにしても、彼女たちがここまで来られたのはまず類まれなる知力があったからこそ。私もこういう天才に生まれたかった(苦笑)

2017/10/21

夜に生きる

 禁酒法時代のアメリカのギャングの抗争を描いた映画(あっさり略しすぎ)。映画は1917年から始まるのだが、ちょうど100年前だ~と感慨深い。100年前って、日本だと大正6年だって。パーティの女性たちはアールヌーヴォーファッションで、一般の人もこんなイケイケのファッションだったのかと興味深い。透明人間になってこの頃のパーティに参加してみたかったな。

 主役は今話題の(笑)ベン・アフレック。名前だけ知ってて作品をちゃんと見たのはこれが初めて。昔風の服装が良く似合う。

 ギャング映画なので派手な打ち合いもあるし、裏切ったり裏切られたりの攻防もある。興味深いのは複数の人種間の問題があること。それに宗教とか政治とかも絡んでくる。KKKってこんなにアクティブな(笑)団体だったのかとびっくり。あと、世の中にはバカ息子が多い(笑)主人公も警官の息子なのにギャングやってるからバカ息子の部類に入るね(笑)

 作品は面白く見たんだけど、実話じゃないと知ってかなり興ざめ。そうだよね~ギャングのボスの彼女と付き合うとか、一度ギャングの道に足を踏み入れたのにすべて解決した後うまく引退とか、絶対ありえないし。

 本当、実話だったら良かったんだけどな~ベン・アフレックのファンの人と、ギャング映画が好きな人にはおすすめ。

 

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