2017/04/20

ラ・ラ・ランド

 この作品もまた、「今混んでるみたいだからもうちょっとしたら見に行こう~ロングランだからまだまだやってるし」と呑気に構えていたら上映館がどんどんなくなり、わざわざ遠目の映画館へ出かけて見た作品。でもやっぱり空いてる映画館でじっくり見られるのはいいな♪

 まず、主役の女優さんがパグみたいな顔だなー、そして相手役の男優はグレイハウンドみたいな顔だなーと思う。この二人で何度も恋人役を演じているそうだけど、丸顔と面長でたぶん絵的につり合いがとれる組み合わせなんだろう。

 色使いやセットはわざと舞台っぽくちょっとチープ目、ミュージカル仕立てで楽しそうに演出しているけど、ストーリーが結構凝っていて人生の深淵を感じさせるというところがミソなのね。ただのハッピーエンドではないとは聞いていたけど、こう来るか!とやられてしまった。

 個人的には、ラスト近くに延々再現される「もし、こうなっていたら…」の映像にすっかり打ちのめされてしまった。「この時失敗していたから今日の成功がある。失敗に感謝」みたいな、安っぽい負け惜しみめいた言い訳も吹き飛ぶようなタラレバの嵐。どこかの小さな選択、小さな躓き、小さな成功が今の自分を作っているのだけどね。

 自分も若い時はこのくらいの挑戦をしたかったけどかすりもせずおばさんになってしまった。でも今夢に向かって生きている若い子はよりぐっとくると思う。隣の席のギャル二人連れは嗚咽状態、終わってから「失恋並に泣いたわ~と言っていた(笑)若いっていいね。

 ところで最後にケチ付けだけど、宣伝で「『セッション』のデイミアン・チャゼル監督が送る~」と紹介しているけど世間で「セッション」を見た人がどのくらいいるのだろうか(笑)調べてみると、ほとんどこの2作くらいしか作っていない駆け出しの監督なのだ。すごすぎる。「セッション」もすごいからぜひ見てみてほしい。「セッション」の鬼教師役の人が予告編では笑顔満面で出ていてブキミだった(笑)のだが、本編ではやっぱりイヤミな役でちょっとほっとした(笑)

 とにかく、この作品もすごいので、時間をおいてまた見て消化していきたい。

 

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2017/04/18

湾生回家

 ずっとたいと思いながら見そびれていた作品、やっと見ることができた。日本統治時代の台湾で生まれた日本人を追ったドキュメンタリー。今まで見てきた台湾映画で、台湾の人たちの日本に対する思いに触れる機会は何回かあったけど、実際に住んでいた日本人がどう感じていたのか知りたかったので興味深く見た。

 作中で取り上げられている方々は、台湾にいい思い出を持っている人たちばかり。これはやはり、台湾が素晴らしいからというよりは本人たちが台湾で生まれて幼少期を過ごしているという刷り込みの方が大きいのだろうと思う。大人になって移住して、引き揚げてきた彼らの親世代は、こういう思い入れ方ではないような気がする。そして、簡単に行けない(今は比較的簡単に行けるが)遠い場所だからこそ、余計に思いが募るのだろうと思う。

 もちろん、台湾という地域が持つ温かさ、のどかさなどもあって余計ノスタルジックに感じるのだろうが、人間は生まれて最初に過ごした環境にすごく影響されるのだということがわかった。

 私にとっては、神奈川がそれに当たるけど、気が付けば短大入学を機に生まれた場所に近いところに戻ってきていた。そして、老後はこの辺で過ごすのもいいなと思うこともある。やっぱり生まれてすぐの環境ってすごい影響力があるのだ。

 湾生の方々の、台湾への熱い思いに打たれた。今は自由に渡航できるから、どんどん交流して統治の負の面を払拭できれば、そして新しい交流の歴史になっていけばと思う。

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2017/03/21

愛と哀しみの果て

 自分が若い頃大流行りして、タイトルだけ知っていた作品。現代が"Out of Africa"でアフリカが舞台のロマンス物らしいということしか知らず見に行った。

 便宜上の結婚を機にアフリカに嫁いで来た主人公が、夫が放棄した農園経営や、婚外恋愛を一生懸命に頑張る話。メリル・ストリープ演じる主人公の女性が、当時ではあり得ないほど自分をしっかり持った女性で感心すると共に、この調子じゃさぞかし生きづらかっただろうなと思う。アフリカでの生活は過酷だが、彼女が自分を発揮する舞台としては良かったのかも。そして恋人役のロバート・レッドフォードがかっこいい!最近の、顔がボロボロになった姿しか知らなかったのでなるほどねと感心。彼の役どころがかっこ良すぎ。あと、女だてらに牛の編隊を率いて野宿しながら平原の旅をして、ライオンを鞭で追い払ったりとかなんだかマンガのようで本当かなと思う。原作は作者のアフリカ生活を基に書かれているけど、フィクションも多いのかなと思う。

 でもやっぱり、アフリカの風景はすごい。例えがチープで申し訳ないけどアフリカ版「風と共に去りぬ」のような感じ(ほめ言葉です)アフリカの雄大な風景とロマンスにすっかり酔った。それと共に、原作者が実際はどういう生活を送っていたのか興味がわいてきた。これから少しずつ調べて、理解を深めていきたい。

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2017/03/17

シコふんじゃった。

 結構有名なのに見そびれていた作品、やっと見ることができた。1992年公開だってばよ、なんともう25年前になるんだ(驚)

ストーリーはなんとなく想像つくし、その後の「Shall we ダンス?」は香港の映画館で見た思い出の作品。見ていくうちにそこかしこに「Shall we ダンス?」の原型が見てとれて微笑ましい。田口浩正とか竹中直人の役どころも同じだし。そういえば竹中直人は「Shall we ダンス?」でも青木という役名だったと後で気づく。

 後は90年代ファッションが懐かしいとか、柄本明が若いとか(笑)、本木雅弘の弟さん役の人が結構かわいいのに全然知らない役者さんで後で調べたりとか(私が知らないだけでずっと役者さんをやっているようだ)、素人なのにあまりな熱演のマネージャー役の女性のその後が気になったりとか、時間がたった今見ると違った意味で気になることが多い作品だった。

 「ファンシィダンス」も未見なのだけど、当時の周防監督の勢いを改めて思い出させる作品だった。そしてこれが「Shall we ダンス?」に繋がっていくんだよね。あの頃の空気感が懐かしく思い出された。

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2017/03/03

怒り

 知人が絶賛していて、見なきゃと思っていた作品。しかしタイトルからして壮絶そう。恐る恐る見に行ったけど…違った意味ですごかった。逃げた殺人犯かもしれない男の話が、3か所で同時進行する。どの人も犯人なような、そうでないような。よくこういう設定・手法を思いついたなと感心する。

 名役者揃いのうえみんな大熱演。宮﨑あおいは苦手だけどやっぱりすごいなあ。キャスティングも超ナイス。犯人候補の3人、顔や雰囲気もなんとなく共通点があってこの3人を揃えられたのが成功の秘訣だと思う。沖縄の男の子役の子もリアリティがあって良かった。ストーリーも凝っているし、いろんな意味で重厚さがすごい。原作は読んでないけど、どう書かれているのかな。

 すっかり圧倒された。時間をおいてまた見てみたい。

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2017/03/02

スノーデン

 知り合いが見たというので気になっていた作品。内容は大体想像がつくけど、スノーデン事件の内容をちゃんと知りたいと思って見に行った。

 私が実際のスノーデン氏のことを知ったのは香港潜伏を報ずるニュースでだった。彼が「潜伏」してるホテルというのが、繁華街の目抜き通りにある金ピカのホテル、六本木のホテルアイビスみたいなホテルで「全然潜伏じゃないし」と思わずテレビに向かって突っ込んだというのが、彼を認知した最初である。彼が告発した機密の内容は良くわからないながら、連日の「潜伏」報道を興味深く見ていた。あんな街のど真ん中じゃ逃げられないでしょという私の杞憂をよそに彼は香港を出てロシアへ。それがどういう経緯だったのか見たかったのだ。

 高校中退でも公務員になれたり、アメリカって結構フェアでいい国じゃないかと思いながら見ていくが、彼自身が、任務の内容に疑問を持ってくる。途中で、日本のシステムにウィルスを埋め込む仕事があったりとか。例のごとく理解力がないので映画だけでは理解しきれなかったが、「バックアップのため」と言われて構築したシステムが、別の目的(全世界の人の個人情報検索)のために使われていると気づいてしまう。自分の良心に基づき、彼は国を告発する道を選ぶ。

 なんで高飛び先が香港だったのか、日本人ならフィリピンだよね(笑)協力者のマスコミの人もいきなり出てくるので彼がどうやって関係を築いたのかがわからなかったが、彼らの協力で無事作戦は成功し、アメリカ国家の悪だくみが明らかにされたうえスノーデン氏は無事ロシアに逃げおおせることができた。
 
 でも彼は一生ロシアで暮らすのだろうか。持病の薬はもらえるのだろうかとか結婚はどうするのと心配だったが、ガールフレンドもロシアに渡ったとのことでちょっと安心。最近、ロシア政府が彼をアメリカ政府に引き渡すのではという報道も目にしたが、なんとか頑張ってほしい。

 ところで、日本のインフラにウィルスが埋め込まれていざとなればインフラ破壊されるかもという話だけど、日本人はアメリカ大好きですでに属国みたいなもんだからまあそういうことにはならないだろう。自分ができる対策といえば、なるべく社会インフラに依存しない、そしてインターネットを使わない生活を心がけるしかないよね…あと、うちのノートパソコンにはカメラはついてないはずだけど、カメラホールはあるので念のためシールを貼っとこうと思った(笑)本当、劇中で紹介される事実が映画みたいだったという話でした。

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2017/02/22

マリアンヌ

 最近、緊縮財政のため映画も自粛気味なのだが、たまには行かなきゃと自分を鼓舞して行った作品。

 そしてこれまた最近、個人的にブームとなっている第二次大戦中が舞台。冒頭、ブラピがフランス語を話すのにびっくり。カナダのフランス語圏出身という設定らしかったのだが、フランス語がわかる人から見たらどうなのか知りたいな。

 モロッコから始まるからなんか「カサブランカ」みたいだなーと思いながら見ていくと、話は順調に進んで作戦は無事成功。戦争中だし相手がドイツだから英雄行為みたいに見えるけど、はっきり言ってテロ行為(笑)史実だったらもっと大変なことになっていただろう。

  設定やストーリーはややチープかなと思えるけど、舞台になっている街の風景と、何よりヒロインのマリオン・コニィニャールの美しさでぐいぐい見せる。惜しむらくは、ブラピが老けちゃってあまり格好良く見えなかったことかな…彼女も謎の存在のまま死んでしまうので、良くも悪くもリアリティがなくて夢物語のようだ。

 でも、空襲の風景が妙に美しかったり、戦争ロマンスと割り切って見ればそれなりにいい作品だと思う。フィクションながら、残された娘さんのその後が気になった。

 最近、大戦中の話に惹かれるのは、心の奥底で「今は戦争前夜」という思いがあるからかもしれない。

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2017/02/11

シングストリート 未来へのうた

 映画館での予告編では特に魅かれるものはなかったけど知り合いに勧められたので見てみた作品。

 ストーリーは大体予想できたけどバンドのメンバーに加わってくる面々を見た瞬間「あ、これはウォーターボーイズだな…」そして予想にたがわずアイルランドのバンド版ウォーターボーイズ的な展開で話は進む。

 しかし、劇中で演奏される楽曲がなかなかいいんだな、これが。これだけ楽曲が良けりゃすぐメジャーデビューできたと思う(笑)そして劇中で使われる80'sヒットも懐かしい。自分もリアルタイムで聴いてた世代だけど、アイルランドだとTVでやってて家族で見てたりするのかと変なところで感心したりする。

 俳優も無名で地味だし、ストーリーもありがちだけどとにかく劇中歌の良さで全て持っている作品。ラストも破天荒というか適当すぎ(笑)でびっくりしたけど、これはもうマンガと思えばいいのだと納得がいった。設定やストーリーを真剣に論ずるのではなく、ミュージカルとして見るべき作品だろう。

 監督が劇中歌も作っているみたけだけど、世の中いろんな才能の人がいるもんだと感心した作品でした。
 
 

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2017/02/06

奇跡の人

 昨年、ヘレン役のパティ・デュークさんの訃報と共に知った作品。TVのニュースで劇中のシーンがちらっと紹介されていたが父がそれを見て「すごいなあ」子供の頃ヘレン・ケラーの自伝は読んでて話は知ってるからあえて見なくてもと思っていたけど上映されていたのでお勉強と思って見に行った。

 音と光がなく、触覚だけの世界に生きるってどんななのか。自伝だと、自分の中で思う世界しか描かれないから第三者から見るとこんななんだととにかく衝撃。自分の感情を癇癪でしか表現できず、傍目にはエクソシストの世界なのだ。上流家庭だからまだよかったけど、ご家族の苦労が偲ばれる。もちろん、本人はそれ以上に辛いけど。

 サリバン先生の生い立ちや、ご自身も目が弱いことなども知らなかった。そしてヘレンの家庭教師になった時、まだ二十歳だったのだ。いい意味で何もわからず純粋にヘレンにぶつかって行けたからというのも、成功の原因だと思う。

 それにしても、二人のぶつかり合いが演技を越えてすごい。そしてとうとう、ヘレンは自分の手に当たる井戸の水が"water"であることを認識するのだ。

 私としてはこの先の展開が見たかったが、映画はここで終わり。しかし、ここに至るまでのドラマがすごすぎて、もうおなかいっぱい。すっかり打ちのめされた。

 「ギルバート・グレイプ」でレオ様を見て、子役で障害者をここまで演じられる人がいるのかと衝撃を受けたが、何十年も前にすでにパティ・デュークが成し遂げていたのだ。アメリカ文化恐るべし。

 「奇跡の人」というタイトルはヘレンのことだと思っていたが、原題の直訳は「奇跡を作る人」でサリバン先生のことだということもわかった。いずれにしても現実の話も映画もどちらも奇跡の人達だけど。色んな意味で、人間の奇跡を知ることができる作品。

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2017/02/01

この世界の片隅に

 メガヒット系はもういいかなと思いつつ、この作品は見ておくかと見てみた作品。結果は…8割くらい感動したけど、思ったほどはまれなかったし2割くらい割り切れない思いが…この気持ちはどこから来るか考えてみた。

 まず、背景の「美しい風景」に既視感があったこと。瀬戸内海の風景ということで「ポニョ」と「風立ちぬ」と「君の名は。」を合わせた感じかな~

 それから、主人公が呑気すぎていらっとすること。でもこの時代の人は、今の人より自我がキョーレツではないから、こんなもんなんだろう。よくわからないうちに嫁とりの話がきて結婚して、よくわからないまま生活しているのはすごいなあ。私もこのくらいの人生を歩むべきだったのだろう、きっと。

 「戦争中も、人は結構普通に暮らしていた」というのは良くわかったけど、この時代の当事者ではない原作者がどうしてここまで掘り下げて描こうと思ったのかが引っかかってしまい、素直に見られなかった部分もある。

 この作品は、この時代を実際に生きた人に見てもらって懐かしんでもらうのはいいと思うけど、それ以外の世代の人はどう見るべきなのか難しいと思った。声高な反戦映画ではないとはいえ、だからと言ってノスタルジーで終わらせてはいけないのだ。

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